渋谷書店万引対策共同プロジェクトの開始後約6か月の状況について

 ニュースリリース

報道各位

2020 年 2 月 27 日

渋谷書店万引対策共同プロジェクト事務局

標記の件につき以下報告いたします。これは、このプロジェクトの検証委員会(有識者、 参加店関係者等で構成され、 2 月 13 日開催)において報告、検討済みのものです。

1対象期間(結果 2019 年 7 月 30 日から 2020 年 2 月 11 日まで)の累計は

1)登録件数は 27 人 31 件。

2)すべて万引行為。

3)31 件中 29 件は単独敢行。残り 2 件は二人組の疑いあり。

4)31 件中 4 件は、登録済みの人物が登録した当該店又は他店に再来店したもの。5)確保 5 人。

2 参考(前回報告後 11 月 1 日から 2020 年 2 月 11 日まで)

1)登録件数は 11 人 14 件。

2)すべて万引行為。

3)14 件中 13 件は単独敢行。残り 1 件は二人組の疑いあり。

4)14 件中 3 件は登録済みの者が当該店又は当該店以外に再来店したもの。5)確保 2 人。

3 上記の通り 1 の対象期間に登録済みの対象者が参加店に来店したケースを 4 件確認した。その内容は以下の通り。

Ⓐ登録済みの対象者が登録した店舗以外の店舗に来店したことを即座に確認。マークしたが目が合った途端逃走された。そのことから目の行き届かない瞬間に万引され、被害があったと推測される。

Ⓑ登録済みの対象者が登録した店舗以外の店舗に来店したことを即座に確認。行動をマークした結果、被害なし。

Ⓒ登録済みの対象者が登録した店舗に来店したことを即座に確認。行動をマークした結果、被害なし。

Ⓓ登録済みの対象者が登録した店舗に来店したことを即座に確認。二人組の疑い。その内の過去に 2 度万引に及んだ 1 名の行動をマークした。衣服下に商品を隠匿したことを現認したが、素早く逃走。被害あり。

4 今期は転売目的のコミック万引の常習者や株関係複数万引の常習的手口もいたが、自己消費目的が多かった。

5 これまでの評価と今後の課題

1) プロジェクト開始後約半年を経たがこの間トラブルは一切ない。また、当初の若干の問い合わせや、開始直後に 1 件だけあった抗議の申し入れもその後見られず、プロジェクトは順調、平穏に推移している。また、想定外の事象も発生していない。

 2) プロジェクトのシステムは、登録済みの対象者の来店を確認した件数が予想通りの割合であるなど、目論見通り稼働している。ことに、登録済みの対象者が、登録店舗以外の店舗に来店した事案が 2 件(上記ⒷⒸ)あり、敢行を抑止した。本システムにより複数の事業者間での情報共有が行われたことにより対処しえたもので、貴重な成果である。

3)    他方で、登録件数が予想より少なめであることが指摘されており、その原因として、万引きが巧妙に行われるなど、その確認の困難さがあげられている。防犯カメラの画像の解析をさらに効率的に進めるなどして、登録件数の増加を図ることが必要であることが確認された。

4) また、登録済みの対象者が来店したことが確認されたのに、被害の防止が図れなかった事案が 2 件(上記ⒶⒹ)あり、この点につき、対応の在り方が検討された。来店した対象者が店内での不審な行動に移る前にこれを抑止する声掛けのやり方などに習熟する必要があることが確認された。

5) さらに、参加店の万引の状況がよくわかっていない(万引の減少を実感している店舗とよくわからない、あまり変わっていないのではと感じている店舗がある。)ことから、プロジェクト開始後の万引実態の把握に努める必要があり、参加店の棚卸を経たロス率の改善度を持ち寄り相互に検討することが確認された。

6) いずれ、このプロジェクトのこれまでの状況を、出来る範囲で渋谷区内の他の書店とも共有するようにし、プロジェクトの必要性についての理解を広げることとした。

    以上。

                                                    〇本件に関するお問い合わせ先

    渋谷書店万引対策共同プロジェクト事務局電話 :03-5280-6044  

メール:info6@manboukikou.jp